岡山県1区衆議院選挙擁立決定|高井たかし
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シッコ

マイケル・ムーア監督の「シッコ SICKO」という映画をご存知だろうか?

 

イラク戦争を始めたブッシュ政権を痛烈に批判したムーア監督が、今度はアメリカの医療保険制度をターゲットにした映画を製作した。

 

世界中で大ヒットなのだが、なぜか日本ではあまり話題になっていない。

(「シッコ SICKO」とは、アメリカの俗語で「奇人」「変人」という意味だそうだが、「シッコ」という言葉の響きが日本人に合わないから、という説もあるらしい。)

 

医療保険制度に限らず、あらゆる社会システムがアメリカの模倣となっている現状に危機感を覚える人たちが、この映画の自主上映会を企画している。

先日も、連合岡山の主催で、この映画の上映会と地域医療シンポジウムが開催され、私も出席させていただいた。

 

アメリカには公的な医療保険制度がない。

 

したがって、アメリカ人の多くは民間企業の医療保険に加入しているが、その加入条件は非常に厳しいため、医療保険に加入していない(加入できない)市民が全米で4700万人もいる。

 

こうした人々は、医者から請求される高額な医療費を支払うことができず、満足な治療を受けられずにいる。

病院をたらいまわしにされたり、支払いが滞り夜中に路上に放置される人など、悲惨な例があとをたたない。

保険会社は自らの利益を上げるために、あの手この手を使って保険料の支払いをストップさせる。

そのための法律を作るために、政治家には多額の献金を行い、貧しいアメリカ国民の犠牲の下に、巨万の富を得ている。

 

これに対して、カナダ、イギリス、フランスの医療制度が紹介される。

これらの国々では、基本的に国が運営する医療保険制度が適用されるため、治療費は無料であり、医師もまた保険にしばられることなく治療に当たることができる。

 

日本の医療制度はちょうどこの中間くらいに位置するのではないだろうか。

 

世界に冠たる「国民皆保険」制度を自負してはいるが、今、財政再建至上主義のお題目の下、アメリカ型の医療制度へ移行し始めている。

 

ヨーロッパの国々のように高負担・高福祉(ヨーロッパでは消費税が15~20%程度)を目指すのか、アメリカ型の低負担・低福祉を目指すのか。

 

日本はまさに今、その岐路に立っている。

 

今日、ある方を訪問したところ、まさに「シッコ」で描かれていたような現実に遭遇した。

 

あるご老人が、某大病院に入院していたが、入院費を払えずに、別の小さな病院へ移ることを余儀なくされた。

身体中に管が入ったような状態でである。

その引越しがよほど堪えたのであろう。

その引越しの3日後に息を引き取ったそうだ。

 

日本でもこうした光景が日常茶飯事になるのだろうか。

 

低負担・高福祉という選択肢はない。

 

しかし、今の日本の福祉サービスが「世界に冠たる」というほど優れているとは思えない。

 

国民の皆さんが求めているのは、やはり、より高水準の福祉サービスではないだろうか。

 

現在の負担であっても、できる限りの高福祉を提供できるよう、まずは努力することが先決だ。

まだまだ「ムダ」が山のようにあるのだから。

 

この日記でも何度も触れているように、特定財源の改革をはじめとする「税金の使い道」の改革を実行すれば、相当な財源が捻出できる。

 

しかる作業を徹底的に行った後に、堂々と国民の皆さんに問えばいい。

 

低負担・低福祉 と 高負担・高福祉 どちらを我々は目指しますか?

 

私は、ヨーロッパ(ドイツ)に居たせいだろうか。

後者(高負担・高福祉)を望む。

 

私は、日本人は後者を選択すると思う。

 

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